相続人がいない場合、または相続人全員が相続放棄をして相続人がいなくなった場合、
その財産はどうなるのでしょう?
その場合、裁判所によって選任された「相続財産管理人」が、国庫に帰属させる(国のものになる)手続きを行います。
ただし、「総財産管理人」は自動的に選任される訳ではなく、その選任を必要とする人が裁判所に選任の申立てをすることによって選ばれます。
その選任を必要とする人とは、
・亡くなった方にお金を貸していた債権者
・相続人がいない建物の老朽化が進み、取り壊しを求める隣人
・相続人ではないけれど、これまで亡くなった方の面倒を看てきた方
などが一例です。
このような方たちは、相続財産管理人が選任されることによって
・相続財産の中から借金を返済してもらえる
・建物を取り壊してもらえる
・相続人ではないが、相続財産の一部をもらえる(かもしれない)
という利益があるからです。